言葉を発声する

合唱曲は、様々な国で作られている歴史のあるジャンルであり、もちろんそれぞれの国の言語で歌詞は書かれています。

とはいえ、基本的にどの言語でも、母音と子音の組み合わせで音を発声する、という原則は一致しています。

中でも日本語は母音が五音で構成されており(アイウエオ)、曖昧な母音や鼻音といったものは含まれていません。私たちにとっての母国語である以上、合唱で扱う楽曲も日本語のものが多くなるということが考えられますので、まずは日本語の発音についての理解を深めておきましょう。

母音における基本的なフォームについては前回書きましたので、より細かく母音について、さらには子音の発音のポイントについても、見ていくことにしましょう。

各音の発音の説明の中で、口の中の部分をさすのにいくつか、名称を決めておきたいと思います。「前の方、下の方」と書くよりは、名称を定めた方が理解しやすいと思います。

舌は四つに分割して、「奥舌」「中舌」「前舌」「舌先」というようにそれぞれを呼びます。

上顎の歯を「上歯」、下顎の歯を「下歯」、歯ぐきを歯茎(しけい)、口腔の中の上顎の裏の部分も二つに分けて、前歯の方に位置する硬くなっている部分を「硬口蓋」、喉の方に位置する柔らかい部分を「軟口蓋」と呼びます。軟口蓋は前回の記事で母音の発音の際に開くべき部位として、紹介したものです。